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自分史の作り方/構想、準備、構成

どんなに長い文章でも、こうすればだれでも書ける 

 ほとんどの方は、原稿用紙5枚以上の文章を書く機会がめったになく、本1冊分の長い文章を書くことに不安を感じるのではないでしょうか。

 自分史の文字数に決まりはありませんが、A5版サイズのやや薄めの本でも、原稿用紙200~300枚くらいになります。素人には途方もない長さで、時間も数か月かかり、途中で息切れしてしまうでしょう。でも、長い文章にはそれなりのコツがあるのです。それは書き始める前に行っておくべき次の3つの作業です。

 ①構想を練る
 ②準備をする(目次づくりや執筆に必要な各種資料の収集及び作成)
 ③構成案を作る(目次づくり)

 どんなにページ数の多い本でも、大まかな内容は3~10ブロック(章)程度に分けられます。さらに、それぞれの章は細かい内容別に数項目から十数項目に分けられます。各項目(小見出し)の原稿枚数が5枚前後だとすれば、一つ一つはさほど難しくありません。コツコツ進めれば、やがて一冊分になるでしょう。「構想―準備―構成」の手順さえしっかりやっておけば、どんなに長い文章でも恐れることは何もないのです。

 文章は構想を練っているときが一番楽しいものです。構想がおおよそ固まると、書きたくてうずうずしてきます。でも、その前に全体の細かい構成(文章の設計図)を作っておかなければ、文章を書く作業は途中で頓挫してしまうでしょう。次に、自分史の準備で最も重要な年表づくりについて説明しておきます。

自分史の第一歩は年表づくり。こんな資料があったほうがよい

 

 自分のこととはいえ、昔のことですから、記憶だけを頼りに書くのでは生き生きとした文章にはなりません。そこで構想に沿った具体的な資料が必要になります。これは単に事実を正確に書くためだけではなく、資料があることによって、書きたい小テーマや内容のふくらまし方がより豊かになるというメリットがあります。

 最初の準備は年表づくりです。出生時から現在までに自分や家族に起こったことや経験したこと、身の回りに起こった印象的な出来事などを詳しく整理しておきます。と同時に、その年表には日本や世界の重大事件大流行した社会現象なども別枠で添えておきます。音楽やスポーツ、芸能などの記録もあると、テーマによっては文章素材として役立つでしょう。現代ではネットで調べられるものも多いので、信頼できるものを保存しておきます。

 学校時代の通知表や、昔の写真アルバム、日記、レコード・CD、各種入場券などもあると、細かい記憶が取り戻せるばかりでなく、具体的な文章表現の上でも役立ちます。

年表を見ながら、最も心に残ったことを書き留める

 構成案の作り方について説明します。まずは完成させた年表を眺めながら、出生時から順番に自分が話しておきたいことを書き留めていきます。通常、記憶が残っているのは4、5歳からですが、詳細な記憶は小学校後半からになるでしょう。

 テーマは過ごした環境や活動した場の違いで分けるのが普通ですが、自分にとって大きな出来事は、それ自体が一つのテーマになります。決まったものは仮のタイトル(または内容)を添えて、番号順に書き留めておきます。

 例えば、私(高山)が自分史を書くなら、次のような案になります。

 〔構成案の一例〕
1.出生時と両親のこと(戦後のベビーブーム)
2.子供時代(田舎の環境、当時の遊び)
3.小学校高学年と担任の先生(この2年間が後に影響)
4.中学・高校時代(高校受験・大学受験/不毛の6年間)
5.大学時代1―サークル、音楽、美術など
6.大学時代2―激動の70年安保
7.就職。ディスプレイ・デザイン(三島由紀夫展を担当…直後に三島事件)
8.転職。月刊誌編集(充実した8か月間)
9.再度の転職。教材企画編集者・兼コピーライター(生涯の仕事に…)
10.結婚    (…以下略)

 こんな感じでテーマないし内容を書いておきます。後でタイトルの表現は変えるにしても、これが基本的な「目次」の骨組みとなります。つまり、構成案とは目次づくりのことなのです。

 上の目次は必要に応じて、さらにいくつかに分割することができます。書く文量が多くなりそうな場合や、性格の異なる複数のテーマがある場合です。その辺は最初から決められるものと、文章構成を考える中で分割する必要性を感じる場合があるでしょう。

 こうして目次の細目が決まれば、あとは書くだけです。実際には、書き始めてから多少の紆余曲折があるのですが、それは次のページで触れます。

まえがき、または序章について

 目次が決まったら、いよいよ書き始めるわけですが、今度は一つひとつの目次項目に対して中心となるテーマを決め、大まかな構成案を作ります。エッセイを書き慣れた人なら、原稿用紙5枚程度なら頭の中でできるでしょうが、通常は大まかな柱となる事柄を書き出しておきます。

 自分史はほとんどの場合、生まれたところから始まり、幼年期から少年期へと進むわけですが、幼少期によほど面白いエピソードがない限り、読むほうは退屈してしまいます。ですから、自分史の中で最も重要な、クライマックス的なことを、最初に「まえがき」または「序章」として軽く書いておき、これまでの人生を概観した内容にしておくと、本としては親切なものになります。

 ただし、「まえがき」だから最初に書かなければならないと考えるのは間違いで、出版界ではまえがきは全部書き上がってから書くのが通例です。どうしても先に書きたかったら、あとで書き直すことを前提に、さらりとまとめておくのがよいでしょう。

 「序章」も趣旨は同様ですが、「まえがき」より重く、ある程度の長さと内容的な充実が求められます。なお、「まえがき」があれば「あとがき」はなくてもよく、つける場合は、比較的形式的な内容や注釈などになります。


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