幸運の印? オッドアイ猫との一瞬の出会い
しばらく、お茶を飲みながら歓談した後、縁側に出て猫たちを観察すると、白猫が警戒しながらこちらを見ている。その時、私はあることに気が付いた。その猫は何とオッドアイだったのだ。写真では見たことがあるが、実物を見るのは初めてである。
●そもそもオッドアイとは?
オッドアイとは、左右の眼が金目(ゴールドアイ)・銀目(ブルーアイ)と異なる色の猫を言い、昔から「幸運の印」と言われていた。白猫や白い毛の面積が大部分を占める猫にのみに現れ、その確率は0.3パーセントと極めて低い。その希少価値から「幸福をもたらす」とされ、神秘化されてきたのだが…。実はオッドアイ猫にとっては不幸なことだったことを、私は後で知った。そもそも、白猫は青い目を持って生まれることが多く、4分の1がオッドアイになると言われる。その青い目の側の耳に障害が出やすいというのだ。
また、オッドアイは短命だという説もある。完全室内飼いの場合はどうなのか、はっきりとはしない。野生(野良猫)の場合は、全身白色というだけで目立ってしまう。オッドアイかどうかにかかわらず、生存には不利な条件となるのはいうまでもない。
●オス猫にはなぜかモテなかった…

1歳を過ぎた生家のオッドアイ君はその後、多くのオス猫がそうであるように旅に出て、再び戻ってくることはなかったという。少しニュアンスが違うかもしれないが、一期一会ともいうべき出会いだった。
それにしても、初対面ですぐになつく猫はすべてメス猫だった。オス猫とは飼い猫である「ジン」以外、相性が悪いのだ。ちなみに人間では、妻以外の女性にモテた記憶はあまりない。
猫③ (2020年10月)
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紙袋大好き―ピッタリ合うぞ
猫は狭くて包まれるような場所が大好き。そこでさっそく、部屋の片隅にとりあえず置いたデパートの買い物袋を見つけ、中に何が入っていようとおかまいなしにすべり込み、まんざらでもない面持ち…。紙袋は丈夫そうでデザインもよく、店名などの余分な文字が入っていなかっただけに、「もったいない」という悔しさと、「かわゆい」という幸福感の狭間で揺れる私であった。(JIN、満5歳)
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