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95歳女性が書いた満州・敗戦・引揚げ…
(自分史エッセイ)

「軍は在満の一般邦人を見捨てた」

堀江泰子著  A5判・32ページ

(電子書籍=Kindle、iBook、Kobo で、無料で読むことができます)

舞鶴引揚記念館寄贈本


 ここにご紹介するのは、「戦争の体験を本に書き記しておきたい」という一心でペンを握った、満州生まれの女性(95歳)の自分史エッセイです。

 今、日本では先の悲惨な戦争の記憶が風化しようとしています。そうした中で、広島・長崎や沖縄については、数少なくなった戦争体験者が今も必死で後世に語り継ごうと努力しています。しかし、満州(現在の中国東北部)については、戦争当時の実情を伝える本はほとんどないに等しく、庶民が体験した現実とは程遠い記述がまかり通っているのが現状です。

 この本を書いた堀江さんは、父親の仕事の関係で満州に生まれ、戦争末期に満州に侵攻してきたソ連兵に追われながら、多くの中国人に助けられて命拾いをし、終戦1年後にようやく日本に引き揚げることができました。その間、軍は一般庶民に「軍に協力せよ」と迫り、敗色が濃くなると一般人を徴集して前線に送り、自分たちとその家族は財産を持ってこっそり日本に逃げてしまったといいます。

 著者の怒りは、このままでは満州を舞台とした生々しい戦争の記憶は語り継がれることなく、永遠に消え去ってしまうのではないかということにあると思われます。自分の戦争に関する記憶を整理し、自分史風のエッセイとして本に残したいと考えた著者の気持ちを汲んで、一人でも多くの方に読まれることを願っています。

 ※なお、本書は随所にフリガナがふってありますから、中学生でも読むことができます。

     高山 瞭 (本冊子の添削・リライトを担当させていただきました)

 〔もくじ〕
大正の終わりごろの満州
満州での学校生活
満州事変と奉天での生活
太平洋戦争とソ連兵の侵入
屋根裏部屋での命拾い
奉天での家族との再会
終戦から帰国するまで
引揚げ後の冷たい現実

「ある引揚者の戦後」

堀江泰子著 A5判・32ページ

 上の本では言い足りなかったことや、引き揚げ後のさまざまな苦労と喜び、子育てなどについて綴ったエッセイ集です。戦前の満州の歴史と、ささやかな幸せをつかむ個人の生活の断片が入り混じった、不思議な「物語」です。前著「軍は在満の一般邦人を見捨てた」の後に読むと、ほっとした気持ちになるでしょう。2冊合わせて、自分史の完成です。

〔もくじ〕
在満法人を見捨てた関東軍
満州事変
昭和三十年頃、住まいのこと
憲兵隊の本性
義母のこと
家系譜
長女とピアノ
ザルツブルグ音楽祭とカラヤン
クィーンエリザベス号に乗る
フィギュアスケート
馬賊とは?
軍と一緒に引き揚げた人々
中国人のやさしさ
母との再会


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