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文章講座2〔3章〕テーマ探しと文章を書くまでの準備>文章を書き始める前にする準備

文章を書き始める前にする準備

 テーマは決まった。さあ、書こう、と原稿用紙に向かう人は、相当に文章を書き慣れた人か、まったくの初心者です。文章の達人になると、最初の一行が思い浮かんだ瞬間に全体のイメージが湧いてきて、書き進めながら文章構成を考えることができます。

 
 話し言葉の世界でも、話術の達人はそれと似たような技を使うようです。相手の主張に対して大きな問題点を一つ思いついただけで、「あなたの説には三つの問題点がある」と言い切ってしまうのです。うまくいけば説得力を数倍に高める効果がありますが、後が続かなければ墓穴を掘ることになります。達人クラスともなると、第一の問題点を話しながら、第二、第三の問題点を考え、みごとにまとめてしまいます。

 達人は「走りながら考える」という芸当ができます。しかし、ふつうの人は「考えてから走る」のが無難です。達人の真似をしても、数行書いたところで立ち往生してしまうか、まとまりのない文章になってしまうかのどちらかでしょう。やはり、ある程度の長さの文章を書くには、それなりの準備が必要です。

 一般に、文章を書き始めるまでには、@メモを取る、A資料を集める、B構想を練る、という3つの準備が必要です。順番は必ずしもこのとおりとは限らず、また並行して行われることもあります。ただし、書く枚数が少ない場合は、作業の一部または全部を頭の中で行うこともできます。三つの準備のうち、メモを取ることと素材を集めることに関して、この節で述べておきます。

メモを取る

集中したあとにいい文章アイデアが…


 せっかくいい考えが浮かんだのに、あとで忘れてしまい、悔しい思いをしたことはありませんか。
 文章に限らず、一般にアイデアは一生懸命考えているときよりも、散歩中や電車の中、部屋をうろついているとき、トイレの中、就寝中など、頭が空っぽになったときによく浮かびます。そんなときには必ずメモを取る習慣をつけましょう。そのときはどんなに自分の思いつきに興奮しても、忘れないという保証はありません。時には、アイデアを思いついたことさえ忘れてしまうことがあります。

 一般にアイデアは、リラックスしていて脳がアルファ波状態になっているときに浮かぶといわれていますが、ではクソまじめに集中して考えるのはムダなのかというと、そんなことはありません。たとえそのときは結果が出なくても、集中して考えたことによって脳の潜在意識に考えたことが集積され、脳がリラックスして柔軟性を回復したときに、いい考えが飛び出すのです。常にリラックスしている状態では、アイデアは浮かびません。

 思いついたことはどんなことでも、メモを取る習慣をつけましょう。その際、メモはキーワードだけではなく、箇条書きにするようなつもりで少なくとも三ワードくらいは書きとめます。キーワードだけでは何のことか、自分でもわからなくなることがあるのです。

ブレーンストーミングについて


 ところで、アイデアはただ待っているだけでは、浮かんでくるとは限りません。仕事の現場ではそんな場合の手法として、ブレーンストーミングがよく利用されます。

 ブレーンストーミングは、数人の人がテーマに沿って思い思いに「思いつき」を出す方法ですが、鉄則があります。それはどんな変なことを言ってもよく、それを批判してはならないということです。価値判断を一切避け、出尽くすところまで出たあとで、それをまとめ上げ、そこからより具体的なアイデアを引き出します。いくつかの二次的なアイデアがまとまったところで初めて、その可能性や問題点を論じ合います。

 一人でするときも同じです。ただし、一人何役もこなさなければならないので、多少のテクニックが必要になります。文章の場合は、主題から連想される言葉をさまざまな角度から書き出してみます。連想ゲームのつもりで楽しんでいるうちに、それらのキーワードの中から有望な組み合わせが生まれ、より具体的な文章素材となるアイデアがいくつか生まれるかもしれません。キーワードから箇条書きへと、次第にメモのレベルを上げていって、文章全体の構成へと発展させます。
 ※参考サイト:一人ブレストのやり方(記憶法&発想法)

五感を総動員。メモはムダがあったほうがよい


 エッセイの場合は、自分の体験の魅力を伝えることが重要になります。その際、事実関係だけでなく、そのときの気持ちや感じたことをしっかりと伝えるためにも、メモは必要になります。五感を総動員して、体験を思い起こしてください。

 メモした素材は、その大半が直接には役に立たないかもしれません。しかし、捨てるものがあってこそ、選ばれた素材が光るのです。時には、メモしたときはつまらないと思った素材が、役に立つこともあります。また、ボツにした素材が別の機会に、何らかの形でヒントになることもあります。メモはガラクタのように見えて、実は宝物なのです。

資料を集めて整理する

記憶だけで文章を書くのは限界


 自分の記憶だけに頼って文章を書くと、不正確な記述になるおそれがあります。また、だれでも勘違いの問題は必ず付きまといますから、記憶を確認し、また補完するためにも、テーマに関連した資料は必要です。

 小論文では特に事実の正確性が求められますから、しっかりとした資料を集めて整理することが大切です。また、エッセイにおいても、豊富な資料があればそれだけ文章の肉付けが豊かになってきますから、使う、使わないは別として、一応は資料に目を通しておいたほうがよいかもしれません。

 資料を集めて整理しているうちに、当初の主題よりも魅力的な主題が見つかることもあります。あるいは同じ主題でも、最初に描いたイメージとは多少のニュアンスの違いが出てくるものです。その場合、結果的にどちらがよかったかは一概に決めつけられませんが、一般論として選択肢は多いほうがよいでしょう。ただし、迷うようでしたら初志を貫きます。

どんな資料が参考になるか


 蛇足になるかもしれませんが、資料にはどんなものがあるかについても触れておきましょう。一般的に資料といえば活字になったものですが、最近ではインターネットを利用するのも有力な手段です。

 活字では、新聞、雑誌、単行本などが一般的です。旅行記などを書く場合は、このほかに観光案内のパンフレットや、名所旧跡、イベントなどの入場料や説明書、地図、それに自分で撮ったスナップ写真なども必須資料になります。

 このほか、エッセイの題材によっては、古文書、地域のミニコミ誌、個人的な日記や日誌、各種書類などが資料として役立つこともあります。

 新聞や雑誌の記事などは、日頃から興味ある話題をスクラップしておくとよいでしょう。文章を書く目的で集めた記事ではなくても、いつ何時役立つかわかりません。スクラップが多くなったら、テーマ別のスクラップブックを作って整理しておくと、題材を探したり、構想を練ったりするときに役立ちます。

 パソコンを使い慣れた人は、記事を画像として取り込み、ファイルにして整理するほうが効率的です。どんなにスクラップが増えても場所をとらず、探すときにも楽です。ただし、タイトルのつけ方には工夫が要ります。少し長くなっても、具体的に内容がわかる「名前」をつけます。ファイルの整理のしかた一つで、あとで資料を探し出すときの効率が違ってきます。量が多くなってきたら適宜、分類法を変えるなどの作業も必要でしょう。

 最後にインターネットでの検索について一言。信頼できるサイトを探してください。一見しっかりしているように見えるサイトでも、自社商品の宣伝を目的としたホームページは、客観性に問題があることもあります。そんな場合は、別のサイトの記事と見比べるとよいでしょう。ブログも信頼性の低いものが多いので要注意です。その道の専門家が実名を出して運営しているブログなら、人にもよりますが信頼性は高いでしょう。

 資料を集め、整理した段階で、次は構想を練る作業に入ります。それは次の章で。


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