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  7章 魅力的な文章を書く―簡潔・共感・リズム

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第7章 魅力的な文章を書く―簡潔・共感・リズム

 
〔CONTENTS〕
文章のタイトルと一行目/簡潔な言葉 ●単調な文章にリズムをつける5つのテクニック ●紋切り型の表現を避け、自分の言葉で ●魅力的な文章に書き直す方法 ●とっつきにくい書き出しを共感できる文章に

●文章はそれなりにまとめることができる。私の文章は人並みだと思う。
●でも、もっと魅力ある文章が書きたい。説得力ある文章が書きたい…。

 そんな人はどうしたらよいのでしょうか?
 文章は継続して書き続けることが重要ですが、漫然と文章を書いているだけでは不十分で、ほとんど進歩しないことだってあり得ます。そこで第7章では、これまでの補足も含めて、自分の文章を自己診断できる、自己添削・リライトのポイントを、上記の5テーマに沿って解説していきます。

エッセイを魅力的にするポイントは
タイトル、一行目、文章のリズム、自分の言葉

 
 エッセイは個人的な体験や心情、思想が根底にありますから、文章の第一関門として「読んでもらえるか」という問題があります。自分の名前と顔を知っている人なら、ある程度は興味を持ってくれるでしょう。でも、知らない人の書いたエッセイに興味を持ってもらうのはハードルが高いのです。

 そこでまず、タイトルと一行目が問題になります。ここで目を留め、最初の数行を読んでくれるかが分かれ目なのです。文章の書き出しについては第5章でも解説しましたが、ここではタイトルも含めて魅力的な表現の実例をパターン別に分類して解説します。

 文章のタイトルと一行目/簡潔な言葉の力

 さて、読者が幸いテーマに魅力を感じてくれて、最初の数行に目を通してもらえたとしましょう。そのままエッセイを読み続けてもらうために次に大事なことは、構成上の問題を除けば「文章の流れにリズムをつける」ということです。音楽と同じように、快適な流れの中にも処々にアクセントを入れて、メリハリをつけるわけですね。文章におけるリズムは、文の長短とともに、個々の文の語尾に変化をつけることによって活性化します。

 単調な文章にリズムをつける5つのテクニック」の実例を参照

 なお、エッセイでは陳腐な紋切り型の表現を使わず、できるだけ自分の言葉で書くことも、新鮮さをアピールする上で大事なことです。

添削例で学ぶ「共感できる文章」

 
  エッセイのテーマに興味を持っても、それだけでは魅力を感じてもらえません。タイトルや一行目に抱いた期待を、本論につなぐまで持続させなければならないのです。

 せっかく読む気になった読者に、「とっつきにくい」とか「魅力がない」と感じさせないためには、できるだけ早い段階で「読者が共感できる何か」を打ち出さなければなりません。理屈ではなかなか説明できない問題ですので、本章では最後に実際に書かれたエッセイの添削例を紹介して説明することにします。テーマは次の2つです。

 添削例で学ぶ、魅力的な文章に書き直す方法
 とっつきにくい書き出しを共感できる内容に

 なお、本章で引用した2つの添削例は、この文章講座の教材づくりため知人にお願いした文章と、自費出版のリライトを依頼してきた方のエッセイです。どちらも本人の了承を得て掲載するものです。

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