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接続詞の省略と指示代名詞の使い方

逆接の接続詞以外はなるべく使わない

 接続詞で大事なことは、使いすぎないことです。接続詞がなくても、意味のわかる箇所は接続詞を省略します。ただし、逆説の接続詞だけは省略すると論理構成が崩れるので残します。

 前ページで無理やり作った接続詞過多の悪文をもう一度掲げますので、どの接続詞が省略できるか考えてみてください

  私は人前で話すのがうまくない。したがって、スピーチを頼まれても、たいていの場合は断ることにしている。しかし、カラオケになるとなぜか手が勝手にマイクを握ってしまうのだ。しかも、一度歌い出したらもう止まらないのが私の困った性癖である。ただし、私の歌はあまりうまいとはいえない。むしろ、下手の横好きといってよいだろう。

 逆接の接続詞「しかし」と「ただし」以外はなくても支障がないはずですので、単純に取り除いてみましょう。

  私は人前で話すのがうまくない。スピーチを頼まれても、たいていの場合は断ることにしている。しかし、カラオケになるとなぜか手が勝手にマイクを握ってしまうのだ。一度歌い出したらもう止まらないのが私の困った性癖である。ただし、私の歌はあまりうまいとはいえない。下手の横好きといってよいだろう。

 いかがでしょうか。三つの接続詞、「したがって」「しかも」「むしろ」はなくても論理の流れがつかめます。うまい文章かどうかは別にして、くどい理屈っぽさがなくなり、文章にリズムが生まれたことは確かでしょう。実際に文章を書くときには、頭の中で論理構成をしっかり考えたうえで、省略できる接続詞は極力使わないよう心がけることが大切です。

文をつなぎ、強調する指示代名詞の使い方

 接続詞の多用は、理屈っぽくてリズム感のない文章を招きます。しかし、時には文の意味的なつながりをはっきりさせるために、前の文章を受けた何らかの言葉が必要になることがあります。そんな場合に使われるのが指示代名詞です。

 指示代名詞とは事物や場所、方角を表す代名詞のことで、「これ」「それ」「あれ」「どれ」「ここ」「こちら」「この」などがそれに相当します。俗に「こそあど言葉」などと呼ばれているものですが、文法的な解説は接続詞同様にあまり意味がないので割愛します。

 次の文は、接続詞をそのまま指示代名詞に変えて使える例です。

 日本人は一般に議論で相手に勝つ技術が弱い。なぜなら、ディベート教育がなされていないからである。
 日本人は一般に議論で相手に勝つ技術が弱い。それはディベート教育がなされていないからである。

 指示代名詞の使用法は、接続詞の代用ばかりではありません。むしろ、文を短く分けることによって、「表現を簡明にする」、「強調する」、「リズムを持たせる」などの効果をもたらすために使われるほうが多いでしょう。


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