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文章講座1〔2章〕読みやすい文章のための10の基本>文体の統一は“絶対”ではないが…

文体の統一は“絶対”ではないが…

「です・ます」と「だ・である」は統一する

 文体といえば真っ先に思い浮かぶのが、「です・ます」体と「だ・である」体でしょう。どちらがよいかは好みの問題というよりも、文章の目的や種類によるところが多いようです。

 

 小説や評論はおおむね「である」で書かれます。特に評論は、「である」のほうが歯切れがよく、「です・ます」体で舌鋒鋭く批判を展開しても、腰が引いた感じになってしまいます。同じ意味で、学生が小論文を書くのも、「だ・である」体と相場が決まっています。教授が読むのだからといって、「です・ます」体で書く人はめったにいないでしょう。

 しかし、小説の世界では太宰治のような例外もあります。主人公が読者に告白しているような「です・ます」調の饒舌な語り口が、独特の世界を作り上げているのです。あまり真似のできる芸ではありませんから、ほとんどの作家は「である」体を用います。

 新聞やニュース性の高い雑誌は、例外なく「である」調です。論理性や歯切れのよさだけでなく、情報量の多さも重要なポイントとなっています。

「です・ます」体が必ず用いられるのは、企業の広告パンフレットや通信文など、失礼があってはならない相手が読むことが前提の文章においてです。

 手紙もほとんどが「です・ます」体で書かれます。親から子供へ、先生から学生へ、上司から部下へと、本来なら丁寧語を使う相手ではなくても、手紙となると「です・ます」が多くなるのはなぜでしょうか。やはり、改まった感じのときは「です・ます」という意識が働くのかもしれません。実際、砕けた文体で手紙を書くのは、かなりの力量が要求されます。「模範的な手紙の書き方」を逸脱する勇気が、大多数の方にはないのでしょう。

 

 一方、どちらの文体でも書かれるのが、エッセイ、解説文、実用書、一般雑誌の記事などです。「です・ます」と「だ・である」には一長一短がありますから、どちらがよいということはできません。

 ただし、解説文のうち、商品についている取扱説明書は「お客様に読んでもらう」という意識から、丁寧語になります。その他のハウツー物でも、超初心者にわかってもらうという意味で、やさしい口調の「です・ます」体が選ばれることが多いようです。

 さて、どの文章読本に目を通しても、文体に関しては必ず、「です・ます」と「だ・である」は統一するようにと書かれています。これは「絶対的法則だ」とは断定できませんが、ほぼその通りだと思います。一部の名手たちに、両者が混在した文章を操る人がいないわけではありませんが、文章のプロでさえ、なかなか手に負える技ではありません。まして素人の方が真似しても、ぎくしゃくした違和感のある文章ができるだけです。そんなことにこだわって苦労するよりは、わかりやすい表現に時間を割いたほうがよいでしょう。 


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