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歩三兵を卒業、将棋の形になるまで
(教えてくれない祖父)

 私が将棋を教わったのは小学校6年の時で、同い年の従兄弟からである。その従兄弟は父や兄がいるにも関わらず、母親(私の伯母)から教わったという。本将棋はそれまで熱中していたハサミ将棋よりも面白く、1か月くらい二人で指しているうちに勝ち越せるようになった。

 自信を持った私は、祖父に将棋を教わることになった。すると、祖父は王様以外の駒を並べず、歩三枚を手元に置いた。「歩三兵」という独特の手合いで、上手だけに二歩が許されるルールである。

 祖父は初手を角の頭に☖8六歩と打った。私が喜んで同歩と歩を取ると、祖父は嬉しそうに☗8七歩と打つ。気が付くと角が逃げられない(右図)。こんなに早く角を取られては、指し続ける気力を失う。完敗である。

 歩を取ってはいけないことを知った私は、2局目に☖8六歩に☗7六歩と角の逃げ道を開ける。以下、☖8七歩成、☗3三角成、☖4二王(右下図)…と続き、馬で祖父の王を追いかけるうちに入玉されてしまった。

 ここまでの手順はベストでないものの、上手の王が逃げる方向に馬を引いて、飛車を活用することを考えれば勝てるはずである。しかし、そんなことは教えてくれない。

 そういえば小学校に上がる前に、祖父は変わった算数の足し算問題を出して、私を鍛えてくれた。その問題は、「牛が1頭、鶏が3羽で、頭と足は合わせていくつになる?」というものである。正解が出るまで絶対に答えは教えてくれず、できると少しずつ難しい問題になっていく。初めのうちは答えが10以下の問題が出され、次の段階で11~20、そして最終段階では20を超えた。両手両足を使っても間に合わない問題である。

 将棋に関してもそのような教育方針があったのか? それは不明だが、すぐに答えを教えず自分の力で発見させる方法は、時間がかかるようでも優れた教育法の一つかもしれない。

囲碁・将棋(2021年1月)  


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